【終了しました】2020/12/20(日) 講演会『木下惠介と時代劇』
時代劇の定義を問えば、世代によって回答は違うだろう。「時代劇」と言えば、昭和生まれの人にとっては明治以前の物語りだと思う一方で、平成生まれの人にとっては、大正時代以前に起きたことはすでに時代劇と呼べるかもしれない。
木下惠介監督は昭和を代表する映画監督の1人として、主に戦後日本を時代背景に、映画制作に携わってきた。戦禍に生きる市井の人々や、戦後の復興期に急激に変化する社会に彷徨う庶民たち、とくに弱者の立場に位置する女性を捉える映画を多く手掛けた。そんな木下惠介監督も時代劇を何作か手掛けている。『新釈四谷怪談』、『楢山節考』、『笛吹川』から、『破戒』や『香華』のような、日本の近代化の中で苦悩しながら生きる女性を描いた作品も、令和の世代からみれば時代劇と呼べるかもしれない。
今改めて問う「時代劇とは何か」?木下惠介監督の時代劇と同時代に活躍していた映画監督が撮った時代劇との違いは何か?そして、現代社会に生きている私たちが、時代劇から与えられるものは何か?
今回は、「時代劇」を切口に、木下作品について探求していきたい。
【開催概要】
日時:12月20日(日)17:00~19:00
会場:木下惠介記念館・アートホール
対象:中学生以上
定員:30名(先着順)
参加料:500円
主催:木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
【講師】
谷川建司(たにかわ・たけし)
早稲田大学大学院政治学研究科客員教授。
1962年生まれ。映画会社勤務を経て1992年にフリーの映画ジャーナリストとして独立。2003年に茨城大学人文学部助教授。2005年に早稲田大学大学院政治学研究科助教授。2008年より教授。2010年より現職。1997年に第一回京都映画文化賞受賞。主著に『アメリカ映画と占領政策』(2002年、京都大学学術出版会)、『戦後「忠臣蔵」映画の全貌』(2013年、集英社クリエイティブ)、『高麗屋三兄弟と映画』(2018年、雄山閣)、編著に『戦後映画の産業空間――資本・娯楽・興行』(2016年、森話社)、『映画産業史の転換点――経営・継承・メディア戦略』(2020年、森話社)など。新著Baseball in Occupied Japan: US Postwar Cultural Policy(Kyoto University Press)が2021年1月刊行予定。
【応募方法】
“日時、講座名を明記の上、氏名、ふりがな、電話番号、学年(学生の場合)、お申し込みのきっかけ”を添えて、Eメールまたは電話で木下惠介記念館までお申し込みください。
- 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開催内容の変更、延期等の可能性があります。
- 入場時の手のアルコール消毒、検温、マスクご持参の上の着用にご協力お願いいたします。
- 会場内の写真が木下惠介記念館のウェブサイトなどに掲載されることがあります。