【終了しました】2023/9/17(日) 木下惠介作品上映会『衝動殺人息子よ』

特集『社会派映画監督・木下惠介』

木下惠介は戦前から戦後に渡り、日本映画の黄金時代を築き上げた一人と言えます。敗戦後、軍国主義が崩壊し民主主義へと大きく移行する中で、木下惠介は時代の空気を敏感に捉え、市井の人々を見つめ続け多くの社会派作品を世の中に送り出しました。
家庭崩壊により本音を隠して非行に走る若者たち、真実を探るもののモラルを逸し善魔化する記者、大学の絶対的権威と無慈悲な規則に反発する女子学生たち、通り魔に刺され死亡した息子のために国に訴えかける父親・・・木下惠介は鋭いまなざしをもって、社会に生きる人々の葛藤や苦悩等を映画で表現しました。
この特集を通じ、現在の世界で起きている様々な出来事について、木下惠介作品に常に内包されている社会への問いかけと共に、考えるきっかけにしていただければと願います。


Ⓒ松竹 1979

【作品詳細】
『衝動殺人息子よ』
1979(昭和54)年、130分、カラー、ビスタサイズ
監督・脚本:木下惠介/原作:佐藤秀郎/撮影:岡崎宏三/音楽:木下忠司
出演:若山富三郎、高峰秀子、田中健、大竹しのぶ、尾藤イサオ、高岡健二

【あらすじ】
テレビ業界に転身した木下惠介がノンフィクション作家の佐藤秀郎による原作を久しぶりに映画化。不良少年に刺されて死んだひとり息子のために、怒りと悲しみで憔悴しつつも同様の境遇の人々と共に、被害者遺族の補償制度を国に訴えかけていく父親の姿を描く。国家保障という社会問題を扱う本作が世論を動かし「犯罪被害者給付金制度」の成立に貢献したとも言われる。主演の高峰秀子は本作をもって約50年にわたる女優人生に幕をおろした。

1979年度キネマ旬報ベスト・テン第5位、読者選出ベスト・テン第3位


【上映会概要】
日程:2023年9月17日(日)①10:00〜 ②14:00~
開場:上映30分前
会場:木下惠介記念館・アートホール
入場料:100円
定員:80名 
主催:木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
お申し込み:不要。当日受付のみ。上映一時間前より受付開始します。

■ 満員の場合は、入場をお断りすることがあります。ご了承ください。
■ 公共交通機関をご利用ください。お車でお越しの際は近隣の有料駐車場を
  ご利用ください。
■ 栄町パーキングをご利用の方には、事務所にて駐車券に駐車料金割引の
  押印をいたします。
■ 浜松駅バスターミナル3番のりばより全路線「鴨江アートセンター」下車。