2025/05/18(日) 木下惠介作品上映会『女』

特集「木下惠介と感官センスの冒険」

「映画は総合芸術」といわれるように、卓越した映画作品は、優れた美術、音楽、演劇、文芸、建築など、様々な芸術表現の要素が巧みに構成されて実現します。そのすべてを統括し、総合的に判断して一本の作品に結実させることこそが、映画監督の役目です。「天才監督」と呼ばれる木下惠介は、幼いころよりあらゆる感官(sense)や感受性(sensitivity)が鋭敏であったと言われ、バランス感覚に秀でていました。

感官とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、すなわち「五感」のことを言います。五感を超え、物事の本質を捉える能力が「第六感」だと言われています。これらすべてに並外れた敏感さを持つ木下の感性が、数々の名作の基盤となりました。本特集では、木下惠介によるあらゆる感官の冒険を思わせる6本の作品を紹介します。


Ⓒ松竹 1948

【作品詳細】
『女』
1948(昭和23)年、67分、モノクロ、スタンダード

監督・脚色:木下惠介/原監督・脚本:木下惠介/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:水戸光子、小澤栄太郎

罪を犯して逃避をはかる男と、そんな男から離れられずにいるダンサーの女の心理を描いたサスペンス・ロードムービー。破滅に向かう二人の緊張感あふれるアバンチュールに、緩急をつける実験的な音響が拍車をかける。戦後まもなくの物資の乏しい時代に、たった二人のキャストをオールロケーションで撮影した意欲作。

第3回毎日映画コンクール監督賞


【上映会概要】
日程:2025年5月18日(日)①10:00〜 ②14:00~
開場:上映30分前
会場:木下惠介記念館・アートホール
入場料:100円
定員:80名
主催:木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
お申し込み:不要。当日受付のみ。上映一時間前より受付開始します。

■ 満員の場合は、入場をお断りすることがあります。ご了承ください。
■ 公共交通機関をご利用ください。お車でお越しの際は近隣の有料駐車場をご利用ください。
■ 浜松駅バスターミナル3番のりばより全路線「鴨江アートセンター」下車。