2025/04/20(日) 木下惠介作品上映会『笛吹川』
「映画は総合芸術」といわれるように、卓越した映画作品は、優れた美術、音楽、演劇、文芸、建築など、様々な芸術表現の要素が巧みに構成されて実現します。そのすべてを統括し、総合的に判断して一本の作品に結実させることこそが、映画監督の役目です。「天才監督」と呼ばれる木下惠介は、幼いころよりあらゆる感官(sense)や感受性(sensitivity)が鋭敏であったと言われ、バランス感覚に秀でていました。
感官とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、すなわち「五感」のことを言います。五感を超え、物事の本質を捉える能力が「第六感」だと言われています。これらすべてに並外れた敏感さを持つ木下の感性が、数々の名作の基盤となりました。本特集では、木下惠介によるあらゆる感官の冒険を思わせる6本の作品を紹介します。

【作品詳細】
『笛吹川』
1960(昭和35)年、117分、特殊カラー、シネマスコープ
監督・脚色:木下惠介/原作:深沢七郎/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、田村高廣、市川染五郎(二代目松本白鸚)、岩下志麻、中村萬之助(二代目中村吉右衛門)
『楢山節考』に続く深沢七郎原作で、戦国時代を舞台に、笛吹川のほとりに住む貧農一家の5世代にわたる約60余年の物語を描いた年代記スペクタクル。1951年『カルメン故郷に帰る』で日本初の総天然色映画に挑戦した木下が、約10年後、あえて映画草創期のような白黒フィルムに一部分のみ色彩を焼き付ける部分的カラー映画に挑んだ異色の作品。
1960年度キネマ旬報ベスト・テン第4位
【上映会概要】
日程:2025年4月20日(日)①10:00〜 ②14:00~
開場:上映30分前
会場:木下惠介記念館・アートホール
入場料:100円
定員:80名
主催:木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
お申し込み:不要。当日受付のみ。上映一時間前より受付開始します。
■ 満員の場合は、入場をお断りすることがあります。ご了承ください。
■ 公共交通機関をご利用ください。お車でお越しの際は近隣の有料駐車場をご利用ください。
■ 浜松駅バスターミナル3番のりばより全路線「鴨江アートセンター」下車。
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