2024/05/19(日) 木下惠介作品上映会『わが恋せし乙女』

特集『喜劇でありえたかもしれない木下映画』

木下惠介は生涯をかけて49本の映画を製作しました。その中で多くの喜劇を手がけ「コメディの天才」と称されました。一方で、心に響く悲劇も次々と世の中に送り出し、「泣かせの木下」とも言われました。
木下惠介の映画作品において、喜劇と悲劇は紙一重と言われています。観客の笑いを引き出すような喜劇だと思われる作品でも、その時代の風潮や世論を風刺的な演出法で表現する悲劇性が内包されています。逆に、涙が浮かぶ抒情的な作品でも必ずしも悲劇的なテーマを全面的に訴えているわけではなく、希望や期待を持たせる喜劇としての捉え方も見えてきます。
この特集では、木下惠介作品における喜劇と悲劇の違いと同一性、またはその両面性に注目して、喜劇でありえたかもしれない6本の木下惠介作品をお届けします。


Ⓒ松竹 1946

【作品詳細】
『わが恋せし乙女』
1946(昭和21)年、75分、モノクロ、スタンダード
監督・脚本:木下惠介/撮影:楠田浩之/音楽:木下忠司
出演:原保美、井川邦子、増田順二、東山千栄子、勝見庸太郎、山路義人

【あらすじ】
兄・甚吾と妹・美子は仲睦まじいが、二人は血が繋がっていない。戦争から無事に帰ってきた甚吾は、美子に妹以上の想いを寄せるが、美子には既に相思相愛の恋人がいた・・・牧歌的な農村を舞台に、男女や兄弟の関係をめぐる葛藤が詩的な演出で綴られた木下惠介初の本格ロマンス。実弟・木下忠司が本作で映画音楽家としてデビューした。

1946年度キネマ旬報ベスト・テン第5位


【上映会概要】
日程:2024年05月19日(日)①10:00〜 ②14:00~
開場:上映30分前
会場:木下惠介記念館・アートホール
入場料:100円
定員:80名
主催:木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
お申し込み:不要。当日受付のみ。上映一時間前より受付開始します。

■ 満員の場合は、入場をお断りすることがあります。ご了承ください。
■ 公共交通機関をご利用ください。お車でお越しの際は近隣の有料駐車場を
  ご利用ください。
■ 栄町パーキングをご利用の方には、事務所にて駐車券に駐車料金割引の
  押印をいたします。
■ 浜松駅バスターミナル3番のりばより全路線「鴨江アートセンター」下車。